池のほとりに建つ飲食店 (仮)TEO。
もうすぐ着工します。
湖山池を望める客席と、広間八畳、小間四畳半、立礼席
の茶室を備えた喫茶店です。
この度は縁あって、奈良の宮大工さんに茶室棟の仕事を
して頂く事になりました。
先月から何度か奈良へ行き、材料の選定や原寸図等を基
にして納まりの打合せを重ねています。
桁や垂木の丸太材、面皮柱、天井板、枌板、縁甲板、床柱
等々、茶室廻りに使用する材として申し分のないものを
そろえて頂けました。
茶室を造る仕事に巡り会えるとは思いもよらなかった事。
仕事に入る前に、古典の茶室、現代の茶室をいくつも見て
、読んで、聴いて。
見れば見る程、知れば知る程、迷いが生じる日々を繰り返
して今に至る。
茶室、広く言えば数寄屋造りは本来様式を持たない自由な
造形を特色としていると言われます。
自由という事は、実はとても窮屈で辛い事の裏返しである
という事を改めて痛烈に感じながら進み、行き着く先は
「茶の湯の気持ち」というとても曖昧な言葉。
それは、偶然にも五年程前に始めた茶道が教えてくれた事
でもあります。
より良い場所、空間が出来上がるよう、工事中も迷いなが
ら進んで行きます。
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